ようやく涼しくなり、外出や運動、読書などにもぴったりの過ごしやすい季節になってきました。
この時期になると、屋外で身体を動かしたり、趣味に没頭したりする方が増えてきます。
しかし、日本特有の「三寒四温」の言葉通り、暖かい日が続いたかと思えば、急に冷え込むことも多く、気温差が激しい季節でもあります。
このような気温の変化に身体がうまく対応できず、体調不良を訴える人が増えるのもこの時期の特徴です。
■ 最近、「なんとなく身体がだるい」そんな声が増えています
実際に、当院でも「なんとなく体がだるい」「疲れが抜けない」「関節が痛む」などの症状で来院される方が増えています。
夏の暑さで消耗した身体に、朝晩の冷え込みや気圧の変化が追い打ちをかけ、関節の痛みや自律神経の乱れを引き起こすのです。
このような体調変化は、心臓や脳への負担にもつながる可能性があり、医学的にも「気象病(天気痛)」という名称で注目されています。
■ 医学的にも注目される「気象病」
名古屋大学の佐藤准教授の研究をはじめ、近年では天気と体調の関係が科学的に解明されつつあります。
たとえば、気温や気圧が下がると、動物実験において心拍数や血圧が10%ほど上昇し、ストレス時に分泌される「ノルアドレナリン」という物質の量も増加することがわかっています。
さらに、交感神経を切断した動物では、気象の変化による反応が見られなかったことから、交感神経の働きと気象の関係性も明らかになっています。
この交感神経の乱れは、気管支喘息、緑内障、精神疾患などの発症とも関連しており、気象病がさまざまな病気の誘因となる可能性があるとされています。
■ 海外でも常識に!「健康気象予報サービス」
海外、特にアメリカやドイツでは、こうした気象と健康の関係に注目し、「健康気象予報サービス」というものが普及しています。
これは、天気予報のように、気圧や気温の変化に応じて、痛みのリスクを数値や段階で表示し、事前に体調の変化を警戒・対策できる仕組みです。
■ では、どう過ごせば良いのでしょうか?
このような季節の変わり目には、生活習慣の見直しがとても重要です。
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ストレスをため込まない
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適度な運動を心がける
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規則正しい生活を送る
これらを意識することで、気象病の予防だけでなく、慢性症状の改善にもつながります。
また、天候によって上がりやすい血圧を安定させることは、脳梗塞や動脈硬化の予防にも効果的です。
■ 季節の変わり目は、健康の見直しチャンス
気象病の予防の先にあるのは、生活習慣病の予防でもあります。
季節の変わり目にこそ、自分の体と向き合い、健康習慣を見直すきっかけにしていきましょう。
当院へのアクセスはこちらをご参照ください。
住所〒653-0812
兵庫県神戸市長田区長田町1-3-1-123 サンドール長田南館1F
診療時間 月・火・水・金・日9:00〜12:00,14:00〜19:00、土 9:00〜14:00
(祝日は通常営業)木曜定休日
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