患者様からの声でよく痛みがあるけど、暖かいシップと冷たいシップとどちらをしたらいいのか?
と聞かれることがあります。冷やすのか、温めるのかの見極め方としては、原則はありますが、基本的には
冷やした方が気持ちよく快適であればク-ルタイプを、温めた方が快適であればホットタイプを使用されるといいと思います。
昔は、馬の肉をスライスしたものを打ち身などに効く湿布として用いられたとの記述があり、
その後練った生薬を布に塗布して肌に貼る現代の形で普及したとの事です。
そしてその使い分けは、
ク-ルタイプ・・・薬剤(膏体)に含まれる水分で患部を冷やしながら有効成分の消炎・鎮痛効果を期待しようというもので、
一般的に、腫れや熱感を伴う打撲、ねんざなどに使われます。
ホットタイプ・・・皮膚に温感刺激を与えて患部の血行をよくし、患部に溜っている老廃物を取り除きながら、
有効成分の消炎・鎮痛効果を期待しようというものです。一般的に肩こりや腰痛などの慢性疾患に適しています。
ただし、血栓血管炎や動脈硬化症などの末梢循環に異常がある方の使用においては、手足が冷たくても温めない方が
いいと言われています。
また、湿布剤を使う時には次のことに注意して下さい 。
・同じ場所に長時間はらないようにしましょう。(皮膚の炎症などの原因になります。)
・入浴の1時間前にははがし、入浴後は30分くらいたってからはりましょう。
(特にホットタイプの場合は、入浴により強い痛みや刺激を感じることがあります。また冬場に、貼ったままコタツや
電気毛布などで過度に温めないように気をつけましょう。)
症状によっては湿布が有効でないものもありますので、痛み症状・気になる症状が続くようであれば一度専門医の受診をお勧
めします。