みなさんは、睡眠についてどれくらい知っていますか?
日本人の睡眠時間は年々短くなっており、**5人に1人が「眠りに問題を抱えている」**という報告もあります(厚生労働省調査より)。
特に30代〜40代の働き盛り世代や女性にその傾向が強く、1日6時間未満の睡眠しかとれていない人の割合が増えています。
これは先進国の中でも非常に少なく、世界的には8時間以上が標準とされている国が多いのが現状です。
■ 睡眠不足大国・ニッポンの現実
「根性で乗り切る」「寝なくても平気」——そんな日本人気質も影響しているかもしれません。
しかし、それ以上に仕事や人間関係のストレス、24時間明るい社会、インターネットやSNSの常時接続といった環境要因が、睡眠の質と量に大きく影響しています。
特に、家事・育児・仕事を両立している女性たちは、心身ともに非常に大きな負担を抱えていることも見逃せません。
■ 「睡眠負債」という考え方
少し前、「睡眠負債」という言葉が話題になりました。
これは、睡眠不足を“借金”と捉えたもので、あとからまとめて寝ても完全には取り戻せないという警鐘を鳴らしています。
睡眠が不足すると、脳の働きが低下し、本人も気づかないレベルで一瞬の“居眠り”=マイクロスリープを引き起こすこともあります。
これが事故やケガの原因になるほか、生活習慣病やうつ、さらには寿命の短縮にまでつながる可能性があるのです。
■ 睡眠を大切にするのは、世界の常識
実際に、今や世界のトップリーダーたちはこぞって「最適な睡眠を確保する生き方」へシフトしています。
もはや、睡眠は「削るもの」ではなく、「積極的に取るべき健康習慣」の一つです。
■ 良い睡眠とは何か?
私たちの睡眠は、一晩中ずっと同じ状態ではなく、
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ノンレム睡眠(脳も体も休んでいる状態)
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レム睡眠(脳は起きていて体が休んでいる状態)
という2種類を、90〜120分の周期で4〜5回繰り返しています。
中でも、最初の90分のノンレム睡眠が特に重要とされており、この間に:
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成長ホルモンの分泌
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脳のメンテナンス
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自律神経の調整
が行われています。これは成長期のお子さんにとって特に大切で、大人にとっても心身のリセットに欠かせません。
■ 寝つきが悪いのは「体温」が関係している?
よく眠れない、朝スッキリ起きられないという方、
実は「体温のコントロール」がカギになっていることをご存知ですか?
人の体温には「深部体温(内臓など)」と「皮膚体温」の2種類があります。
起きている時は深部体温が高く、皮膚体温は低いのが通常です。
ところが眠るときは逆で、皮膚体温を上げて深部体温を下げることで、眠気が促進されるのです。
■ スムーズな入眠のためのコツ
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寝る90分前に入浴する
→ お風呂で一度体温を上げておくと、徐々に下がる過程で自然な眠気が訪れます。 -
足湯を活用する
→ 足は毛細血管が集中しているため、効率よく熱を放散し、深部体温を下げるのに効果的です。 -
眠りの環境を整える
→ 寝室の温度・湿度、光や音、寝具、パジャマ、香りなども工夫次第で快眠につながります。
■ 睡眠を整えることは、未来の健康への投資
人生の約3分の1は「眠っている時間」です。
その睡眠をないがしろにすることは、日中のパフォーマンスや健康、心の安定を犠牲にすることにもつながります。
今日から、「意識的に睡眠をとる」という新しい習慣、始めてみませんか?
当院へのアクセスはこちらをご参照ください。
住所〒653-0812
兵庫県神戸市長田区長田町1-3-1-123 サンドール長田南館1F
診療時間 月・火・水・金・日9:00〜12:00,14:00〜19:00、土 9:00〜14:00
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